この講座では、社会福祉士受験や試験を目指す方に様々な方向から、役に立つ情報をお届けしていきます。
地域福祉と関連が深い法律とその制度について
過去5年間の出題頻度★★★★★
*このセッションのポイント
・地域福祉を理解し、実践する上で関連が深い様々な法律とその制度の内容について、基本的な知識を理解しておきましょう。
・特に過去5年間の出題で多い「社会福祉法」については、内容・制度をきちんと理解しておきましょう。
§1 第1章 社会福祉法と地域福祉
*この章のポイント
・過去5年間の出題頻度が高い「社会福祉法」について地域福祉との関連性をきちんと捉えましょう。利用者保護・苦情解決など比較的新しい考え方についても理解しておきましょう。
1990(平成2)年の社会福祉事業法の改正までの社会福祉の考え方
1)社会福祉は市町村主体ではなく、国の機関委任事務であった。
2)利用者はサービスを自分で選択することはできず、福祉事務所での措置における処遇が中心であった。
の2つが中心となる考え方でした。つまり
「国が中心となって、利用者に国が判断した基準でサービスを受けてもらう」
という考えか方だったのですね。
この考え方が大きく変化するのが、1990(平成2)年の
社会福祉事業法と社会福祉関係八法の改正
でした。
この改正で
1)社会福祉を国の機関委任事務から、市町村の団体委任事務へ変更した。
2)在宅福祉サービスを明確に法律の中で明記し、高齢者・子育て支援・障害者の分野でも理念として位置づけた。
3)利用者は多様なサービスの中から、自分にあったサービスを自分で決めて受けることができるようになった。措置から契約の転換。
などが改正されました。
ポイントとしては特に
1)社会福祉の事務が国から市町村(地方公共団体)へ移った。
2)在宅福祉のサービスが法律に明記された。
3)国が利用者へサービスを選んで与えるのではなく、サービスを利用者が自ら選んで受けることができるようになった。(措置から契約へ)
の3点になるかと思われます。
*措置とは?・・・お探し介護 介護・福祉用語集よりhttp://www.osagashi-kaigo.com/yougo/index.php?key=措置制度
*機関委任事務とは?・・・ウィキペディアよりja.wikipedia.org—wiki機関委任事務
*団体委任事務とは?・・・ウィキペディアよりja.wikipedia.org—wiki団体委任事務
(2)社会福祉法と社会福祉法人との関係について
新しく改正された社会福祉法では、社会福祉法人はどの様な関係になっているのでしょうか?
社会福祉法では
●第24条
「社会福祉法人は、社会福祉事業の主たる担い手としてふさわしい事業を確実、効果的かつ適正に行うため、自主的にその経営基盤の強化を図るとともに、その提供する福祉サービスの質の向上及び事業経営の透明性の確保を図らなければならない。」
●第26条第1項
「社会福祉法人は、その経営する社会福祉事業に支障がない限り、公益を目的とする事業(以下「公益事業」という。)又はその収益を社会福祉事業若しくは公益事業(第二条第四項第四号に掲げる事業その他の政令で定めるものに限る。第五十七条第二号において同じ。)の経営に充てることを目的とする事業(以下「収益事業」という。)を行うことができる。」
●第44条第4項
「社会福祉法人は、第二項の書類及びこれに関する監事の意見を記載した書面を各事務所に備えて置き、当該社会福祉法人が提供する福祉サービスの利用を希望する者その他の利害関係人から請求があつた場合には、正当な理由がある場合を除いて、これを閲覧に供しなければならない。」
●第65条第1項
「厚生労働大臣は、社会福祉施設の設備の規模及び構造並びに福祉サービスの提供の方法、利用者等からの苦情への対応その他の社会福祉施設の運営について、必要とされる最低の基準を定めなければならない。」
●第76条、第77条
「社会福祉事業の経営者は、その提供する福祉サービスの利用を希望する者からの申込みがあつた場合には、その者に対し、当該福祉サービスを利用するための契約の内容及びその履行に関する事項について説明するよう努めなければならない。」
「社会福祉事業の経営者は、福祉サービスを利用するための契約(厚生労働省令で定めるものを除く。)が成立したときは、その利用者に対し、遅滞なく、次に掲げる事項を記載した書面を交付しなければならない。
一当該社会福祉事業の経営者の名称及び主たる事務所の所在地
二当該社会福祉事業の経営者が提供する福祉サービスの内容
三当該福祉サービスの提供につき利用者が支払うべき額に関する事項
四その他厚生労働省令で定める事項
●第78条
「社会福祉事業の経営者は、自らその提供する福祉サービスの質の評価を行うことその他の措置を講ずることにより、常に福祉サービスを受ける者の立場に立つて良質かつ適切な福祉サービスを提供するよう努めなければならない。」
●第82条
「社会福祉事業の経営者は、常に、その提供する福祉サービスについて、利用者等からの苦情の適切な解決に努めなければならない。」
このように大きく7つの条文によって社会福祉法での社会福祉法人の位置づけが明記されています。
特に第24条、第26条第1項にあるように
1)社会福祉法人には高い公益性が求められていること
2)地域福祉における福祉サービスの中心となる役割が求められていること
の2つの重要な役割が求められていることになります。地域福祉の中心の1つはやはり社会福祉法人になるのですね。
(3)社会福祉法の中での措置制度から選択・契約制度への移行について
社会福祉法では今後の大きな福祉施策の移行の考え方として
●行政の措置制度
↓
●利用者がサービスを選び契約するサービス選択・契約制度
が示されています。
この考え方の基本となるのが、自立生活とその支援の考え方で、社会福祉法では
第3条
「福祉サービスは、個人の尊厳の保持を旨とし、その内容は、福祉サービスの利用者が心身ともに健やかに育成され、又はその有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるように支援するものとして、良質かつ適切なものでなければならない。」
でその基本的な考え方が示され、
第4条
「地域住民、社会福祉を目的とする事業を経営する者及び社会福祉に関する活動を行う者は、相互に協力し、福祉サービスを必要とする地域住民が地域社会を構成する一員として日常生活を営み、社会、経済、文化その他あらゆる分野の活動に参加する機会が与えられるように、地域福祉の推進に努めなければならない。」
で自立生活を推し進める事が示され
第5条
「社会福祉を目的とする事業を経営する者は、その提供する多様な福祉サービスについて、利用者の意向を十分に尊重し、かつ、保健医療サービスその他の関連するサービスとの有機的な連携を図るよう創意工夫を行いつつ、これを総合的に提供することができるようにその事業の実施に努めなければならない。」
でサービス提供者の基本的な考え方
が示されています。
この選択・契約制度では利用者が
1)自分のニーズに合った様々な福祉サービス事業者を選ぶことができる
2)事業者と契約するという行為でもって福祉サービスを購入・消費する
(まさにサービスをお金で買うという一般購入・一般消費サービスに近い考え方ですね)
3)行政は、利用者が負担する部分以外の費用を負担する
(ここが一般購入・一般消費サービスとは少し違った考え方になります)
の3つのステップを経てサービスを購入・利用し消費するという仕組みになります。すでに欧米では利用者はもうCustomer(消費者)とよばれている国もあるそうです。
ここでのポイントとして、福祉サービスを利用者が自由に選べるためには、選ばれる側のサービス運営の適性度、質の適性度などが一定水準以上に達していうかどうかが非常に重要になってきます。なぜなら福祉サービスはその人の生活の質(QOL クオリティオブライフ)、人生の質を大きく左右するものだからです。
そこで、利用者がきちんとサービス提供者を選ぶことができるようにするために、以下の事柄が義務として課せられました。
1)福祉サービスを国、地方自治体はきちんと提供できる体制を確保しなければならない。
2)福祉サービス事業者、行政はサービス利用者に対し、福祉サービスの情報を正しく公開しなければならない。
3)福祉サービス事業者はサービス利用者と契約する際は、サービスの説明と書面の交付をしなければならない。
4)福祉サービス事業者は、自らのサービス向上のために
●サービス利用者への苦情解決を行うこと
●自らの財務諸表等を公開すること
●自らが提供しているサービスの評価を行うこと
等を実施すること
これは一見もっともらしい内容ですが、何のことはありません、普通の優良民間企業といわれている業者や会社が、今までお客さんに行ってきた事とほとんど同じ内容になります。
つまり、いかに日本の今までの福祉施策が行政主導型でサービス利用者本位でなかったかを上記の事を定めることによってかえって明らかにしてしまったという皮肉な結果となってしまったのです。この部分はあくまで私の私見となりますが。
このようにサービス利用者がサービスを選択し、契約するという新たな福祉サービスのしくみができたわけですが、ここで1つ大きな問題が生じてきます。
それは、サービスを選択し契約するという行為を行うのが困難な、知的障害者、精神障害者、認知症高齢者の場合はどの様にして選択・契約を行うか?という問題です。
そこで新たに、第二種社会福祉事業としてもうけられたのが、
「福祉サービス利用援助事業」です。
この「福祉サービス利用援助事業」でも特に都道府県社会福祉協議会の事業として規定されているのが、
「地域福祉権利擁護事業」
になります。
この「地域福祉権利擁護事業」は上記の判断能力は一定以上あられるが、サービスを選択・契約するには必ずしも十分でないサービス利用者に対して、福祉サービスを利用する事を助ける事業になります。
具体的なサービス内容を簡単にまとめますと
1)福祉サービスの情報提供、利用の手続きを援助する、利用者の支払いや苦情解決などを本人に代わってサービス事業者へ知らせる。
2)年金、公共料金、医療費などの支払いや日常使う金銭の預金引き出しなどを本人に代わって行う。
これらのサービスは専門員、生活支援員と呼ばれる人たちが社会福祉協議会に配置され、本人との契約によって行う事になっています。
またこの社会福祉協議会と本人さんとの契約の能力があるかどうかを判定するために
「契約締結審査会」
が置かれています。
さらに日常的な金銭の管理、サービスの契約ではまかなうことが困難なより重要な法律行為、例えば遺産相続、財産管理などの行為を本人に代わって行う制度が
「成年後見制度」
になります。
この「成年後見制度」では判断能力の程度によって「補助」「保佐」「後見」の3種類の支援方法があります。詳しくは、法務省のこのサイトhttp://www.moj.go.jp/MINJI/minji17.htmlに載っていますので参考になさってみてください。
また、これからの福祉サービスも一般の消費者サービスと同じ扱いになりますので、2001(平成13)年に施行された「消費者契約法」の適用をうける事となります。この法律も今後の試験に出る可能性がありますので、一通り目を通しておいた方がよいでしょう。
「消費者契約法」についてはこちらに詳しく載っています。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B6%88%E8%B2%BB%E8%80%85%E5%A5%91%E7%B4%84%E6%B3%95
http://www.akutokushohosos.com/keiyakuhou/
(4)社会福祉法の中での社会福祉協議会と制度
社会福祉協議会(以下 社協)が法律で明記されるのは1951(昭和26)年の社会福祉事業法に始まります。
まず、全国・都道府県社協が法律の中に明記され、ついで1983(昭和58)年に市町村・東京都特別区の社協が法律の中に明記されました。
●1951(昭和26)年・・・全国・都道府県
↓
●1983(昭和58)年・・・市町村・東京都特別区
地域住民に最も近い市町村社協が法制化されたのは、全国・都道府県社協から実に30年近くも後になってからなのですね。
現在の社会福祉法の中での社協の位置づけは
「地域福祉の推進を図ることを目的とする団体」
となっています。社協は地域福祉を推し進めて行く上での中心的役割をになう団体になるのですね。
このような歴史を持つ社協の現状の活動内容についてみてみましょう。
1)1991(平成3)年から始まった「ふれあいのまちづくり事業」
この「ふれあいのまちづくり事業」によって市町村社協はさらに大きく地域福祉を推進することとなります。
この事業の内容のポイントをまとめてみますと。
●社協での相談体制によって地域住民のかかえる問題を捉える(専門用語で 顕在化させるといいます)
↓
●捉えた問題に対して、さまざまな社会資源の活用、サービスの連携、問題解決のシステム作りを行い、問題解決を図っていく。
↓
●この問題解決の過程で生まれた地域ネットワークや生活支援事業でもって地域の生活支援機能を高めていく。
↓
●社協本来の役目の1つである、「地域福祉サービス」の充実を図っていく。
といった流れになります。
ポイントは、問題解決の中で生まれた様々な知恵・ネットワーク等をそのときの問題解決のみに使うのではなく、問題解決後も地域の社会資源として大切に育てていくという視点になります。
*ふれあいのまちづくり事業実例・・・http://www17.ocn.ne.jp/~hyugasha/jigyonaiyo/jigyo_06.htm に実例が載っています。
2)1999(平成11)年に都道府県社協で始まった「地域福祉権利擁護事業」(福祉サービス利用援助事業)があります。
この事業は、社会福祉法の中で「福祉サービス利用援助事業」として位置づけられる事業になります。以下内容をまとめますと
●根拠となる法律
社会福祉法
●対象者
判断能力がある一定以上あるが、必ずしも十分ではない「認知症高齢者」「知的障害者」「精神障害者」など
●サービス内容
・福祉サービスの情報提供、利用の際の手続き援助など
・年金、医療費、公共料金、日常生活費などの日常的金銭管理
・銀行などの通帳、年金証書など重要書類等の預かり
●サービスを実際に行う人
専門員と生活支援員
●サービス利用形態
サービス利用者と社協との契約(社会福祉基礎構造改革による措置から契約の流れ)
●運営監視体制
都道府県社協に「運営適正化委員会」を設置(家族の会、当事者団体、弁護士などで構成)しサービスチェックをしている。
となります。
試験のポイントとしては
「サービスは措置ではなく契約であること」「運営適正化委員会を設置してサービスを常にチェックしていること」などがあげられるでしょう。
§1 第2章 民生委員・児童委員とその制度
*この章のポイント
・地域福祉を支え合う人の代表として民生委員・児童委員があります。
民生委員の基本項目をしっかり理解しておきましょう。
(1)民生委員制度の歴史
民生委員制度の歴史を基本を押さえながら見ていきましょう。
日本の民生委員制度はドイツのエルバー・フェルト制度の影響を受けています。
民生委員制度の始まりは
1)1917(大正6)年 岡山県知事 笠井信一による
「済世顧問制度」
2)1918(大正7)年 大阪府知事 林市蔵による
「方面委員制度」
と考えることができます。
この制度創設の背景には
・第一次世界大戦後の物価高騰
・自然災害など
があり、それによって国民の生活が非常に苦しくなり、この貧困問題を何とか改善・解決するために各地で救貧活動が始まったのでした。
その後、1946(昭和21)年に「民生委員令」が制定され、呼び名が方面委員から、民生委員へ改められました。
又、翌年1947(昭和23)年に民生委員法が制定されて、現在の民生委員制度となっています。
最後の法改正、2000(平成12)年では、約50年ぶりの法改正が行われ、ボランティアを行う者との連携、住民・利用者側からの相談援助を行う等が法律に明文化されました。
この一連の流れをまとめてみますと
・1917(大正6)年 岡山県知事 笠井信一による「済世顧問制度」
・1918(大正7)年 大阪府知事 林市蔵による「方面委員制度」
・1946(昭和21)年 「民生委員令」制定
・1947(昭和22)年 児童委員を兼任
・1948(昭和23)年 「民生委員法」制定→法律に基づく制度となった
↓
・2000(平成12)年 約50年ぶりの「民生委員法」改正
となります。特に1917、18年の始まりと、2000年の法改正の内容はポイントとして押さえておきましょう。
*ドイツのエルバー・フェルト制度とは・・・http://blog.sinndar.org/?eid=478740 に詳しい解説が載っています。
(2)民生委員について
(1)のような歴史がある民生委員は現在ではどの様な内容でどの様な活動を行っているのでしょうか?ポイントをまとめてみました。
1)基本理念
・民生委員法第一条
「民生委員は、社会奉仕の精神をもつて、常に住民の立場に立つて相談に応じ、及び必要な援助を行い、もつて社会福祉の増進に努めるものとする。」
ここでの重要なポイントは、今までの住民の「保護指導」から「住民の立場からの相談・援助」という立場に民生委員が変わったという点にあります。
2)設置
・市、町村の区域に配置されています。
3)資格
・20歳以上の者で「人格識見高く、広く社会の実情に通じ、且つ、社会福祉の増進に熱意のある者であつて児童福祉法(昭和22年法律第164号)の児童委員としても、適当である者」
4)任期
・3年
5)報酬
・基本的に無給(ただし、実費弁償あり) ボランティアなんですね。
6)任命方法
・都道府県知事の推薦により、厚生労働大臣が委嘱
7)職務内容
・民生委員法第14条によると
●住民の生活状態を必要に応じ適切に把握しておくこと。
●援助を必要とする者がその有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるように生活に関する相談に応じ、助言その他の援助を行うこと。
●援助を必要とする者が福祉サービスを適切に利用するために必要な情報の提供その他の援助を行うこと。
●社会福祉を目的とする事業を経営する者又は社会福祉に関する活動を行う者と密接に連携し、その事業又は活動を支援すること。
●社会福祉法に定める福祉に関する事務所(以下「福祉事務所」という。)その他の関係行政機関の業務に協力すること。
●民生委員は、前項の職務を行うほか、必要に応じて、住民の福祉の増進を図るための活動を行う。
の6つの職務が規定されています。特に2番目の「助言その他の援助を行うこと」3番目の「必要な情報提供などの援助を行うこと」6番目の「住民の福祉の推進」は大切なキーワードですので押さえておきましょう。
*委嘱とは・・・http://www.ek.tohmatsu.co.jp/word/c-word/21-30/23.shtml に詳しい解説が載っています。
§1 第3章 共同募金制度
*この章のポイント
・社会福祉法の中で制度化されていて、民間地域福祉活動の非常に大切な財源となっている「共同募金制度」について基本的な内容を押さえておきましょう。
試験にもよく出る制度です。
(1)社会福祉法での共同募金制度の位置づけ

共同募金制度は、1951(昭和26)年の社会福祉事業法で、現在の社会福祉協議会と一緒に制度化されました。この社会福祉事業法では、共同募金についていくつかの事が規定されました。
その中でも特に試験に出やすいポイントとしては、
1)共同募金を行う主体は「都道府県共同募金会」であること。
2)共同募金は都道府県単位で行われること。
これは1)の行う主体が都道府県共同募金会であることからも、必然的にそうなりますね。
3)募金募集期間が定まっていること。
共同募金は1年中行われるわけではありません。1年のうちのある一定期間(現在は10月〜12月の3ヶ月間)で行われ、1年中行われているわけではありません。勘違いしないようにしましょう。
4)共同募金事業は「第一種社会福祉事業」であること。
以上4点は試験対策として確実に覚えておきましょう。
では、現在の社会福祉法で、共同募金が以前の法律から変わった点をここでまとめてみます。
試験では、法律等が変わった部分は非常に出題されやすいので押さえておく必要があります。
1)共同募金の目的に「地域福祉の推進」が加えたれたこと
今までの共同募金の目的は、民間社会福祉事業又は活動に寄付金を配分するだけにとどまっていました。しかしこの「地域福祉の推進」の項目が加わったことにより、はっきりと寄付金により地域福祉を活性化しなければならないという目的が加わったことになります。少しうがった見方をするなら、ただ単にお金を配分するだけではダメですよ。ちゃんと地域福祉が進むように使ってくださいね。ということになります。
2)寄付金の積み立てが可能になったこと。
最近は、大規模な災害も多く起きるようになりましたが、そのような災害に備えるため準備金を積み立てることができるようになりました。これは都道府県の枠を超えて拠出することができます。
3)都道府県共同募金会での配分委員会設置が義務づけられた。
都道府県共同募金会には、寄付を適切かつ公平に配分するため配分委員会がありますが、これは義務設置ではありませんでした。
これが今日の社会福祉法では、設置義務となりました。私の感覚では、今まで義務でなかったのが不思議なくらいです。
4)共同募金のいわゆる「過半数配分規定」がなくなりました。
共同募金では
以上4点になりますが、良く理解しておきましょう。
(2)共同募金のしくみ
ここでは、共同募金のしくみについて最低限知っておきたいポイントをまとめてみました。
1)内容
共同募金では10月〜12月までの一般募金と、12月のみの歳末たすけあい募金(地域歳末たすけあい、NHK歳末たすけあい)の2つがあります。NHKの歳末たすけあいは共同募金制度の1つであり、NHKが主体となって行っているわけではありませんので注意しましょう。
2)期間 10月〜12月の3ヶ月間のみ
・10月〜12月・・・一般募金
・12月のみ・・・・歳末たすけあい募金(地域歳末たすけあい、NHK歳末たすけあい)
3)主体
実施主体は前にも説明しましたが、「都道府県共同募金会」となります。
4)募金方法
主に6つの方法があります。割合が多い順番に並べますと
・戸別募金(よく回覧板で回ってきますね)
・街頭募金
・学校募金
・法人(企業)募金
・職域募金
・イベント(興行)募金
の6つになります。
5)募金額
2005年度では約211億円の寄付金がありましたが、近年減少傾向にあります。この減少傾向にあることは頭に入れておいた方がいいでしょう。
6)問題点
戸別募金で感じられた方もいらっしゃるのではないかと思いますが、戸別募金では世帯ごとの目安額が示されている場合があり、これが募金の強制感を感じるとして問題になっています。
本来募金の目的は「自発的」に「自由な金額」でOKのはずですが、どうも日本人は周りの人がいくら募金したかとか、近所の人誰もがやっているからという理由で言われるがまま募金してしまうケースが多いみたいですね。